ソルトスプリング・アイランドの旅2005年4月20日より1泊で訪れた、Salt Spring Islandへの旅の記録です。 ちょっとロマンティックすぎたかも…(笑)!? 感激しっぱなしの旅行記になってしまいましたが、どうかご勘弁ください(^_^ゞ。 =ソルトスプリング・アイランド(Salt Spring Island)= バンクーバーのあるBC州の大陸西海岸部と、BC州の州都ビクトリアがあるバンクーバー・アイランドとの間には、ガルフ諸島(Gulf Islands)と呼ばれる小さな島々が多数散らばっています。そのうちの一つが、このソルトスプリング・アイランドです。島の面積はたった180平方キロメートル。年間を通して温暖な気候、穏やかな海、緑深い山など、ハイキングやカヤックなどのアウトドアな魅力がタップリ。また一方では、”スローライフの聖地”と呼ばれ、オーガニックの農場では自然栽培の野菜や羊が飼育され、この地に惚れ込んで移り住んできた陶芸やクラフトなどのアーティストのスタジオも点在する、スピリチュアルな隠れたリゾートとしても人気です。ソルトスプリング・アイランド島産のラム肉は、なかなか手に入らない高級食材として有名です。 ソルトスプリング・アイランドってこんなところ→ SaltSpringGuide.comのページ(英語のみ)へ 4月20日 (水) この日もバンクーバーは快晴。行きはバンクーバーの南、アメリカとの国境近くにあるTsawwassenのフェリーターミナルから、バンクーバー・アイランドのSwarts Bayを経由、違うフェリーに乗り換えてソルトスプリング・アイランドへ向かうルートを取りました。Tsawwassenを出港して南方面へ目をやると、国境の向こう(ワシントン州)に白く雪をかぶったマウント・ベイカーが見えます。 バンクーバー・アイランド行きのフェリー(所要約1時間半)は利用客が多いので便数も頻繁で船も大きいのですが、そこから先のソルトスプリング・アイランドへはかなり小っちゃなフェリー(所要約35分)に乗り換えました。先頭に乗っているのは救急車…、島の住民はこれに乗らないと救急医療が受けられないんでしょうか? フェリーからはガルフ諸島の美しい景色が。むかし行った宮城県の松島湾の、スケールが大きくなった感じ(笑)?とにかく、ため息が出るほどの絶景でした。 夕方5時半すぎ、フェリーは島の南にあるフルフォード・ハーバーに到着。そこからは島を縦断する道路を走って島の中心の町ガンジス(Gunges)方面へ。道路沿いにはのどかな農園や古い教会、可愛らしいお家がポツリポツリとあって、美しい緑の中と暖かい風の中を気持ちよくドライブ。ガンジスは中心とは言っても本当に小さくて静かな町で、お店も観光案内所も午後4時ですでに閉まっていたので、素通りして宿へと急ぎました。 今夜の宿は、ガンジスの町からもほど近いところにあるB&B、”ヘイスティングス・ハウス”。28ヘクタールもあるという敷地に、何棟かのコテージが点在(たしか10部屋って言ってたかな?)する、とってもとってもロマンティックなところでした。あまりにステキなので我を忘れてキャーキャーとはしゃぎまくってしまった私…。 これは受付のある建物の外観。あちこちに花や緑があふれかえっていました。 チェックインの手続きを済ませると、受付の人がコテージへと案内してくれました。なんと、この可愛らしい1棟を私たちだけで貸切り! 一歩足を踏み入れて、またまた感激。キュートなインテリア、暖炉、外の景色! 大きな窓を開けて外に出てみると、静かな港を見下ろせる場所に椅子がふたつ。ここで紅茶なんか飲んだりして…! 敷地内には農園があって、羊が放し飼いにされていました。遠くでのんびり草を食んでいた羊たち…。 羊その1「めぇ~…。(誰か来たみたい…。)」 羊その2「めぇ!(行ってみよう!)」 ↓ ズドドドド…。 子羊その1・その2「めぇ!めぇ!(こんにちは!遊ぼ!)」 すごい勢いで皆いっぺんに走り寄って来たので、ビックリして一瞬あとずさりしてしまいました(笑)。柵から手を突っ込んで触ってみたら、モコモコして柔らかかった~!あまりの可愛さにもうメロメロでした。 夕食は宿のレストランでのディナーを予約してありました。ダイニング・ルームのある建物も、花に埋もれていました。 ディナーのテーブルが用意できるまでの間、ウェイティング・ルームでしばし休憩。大きな暖炉のそばに座って、宿の歴史を綴った写真集などを見ながら。 ディナーは、地元の素材をふんだんに使ったコース。どのお料理も、盛り付けもとてもきれいで、言うまでもなく、とっても美味しかったです。私が一番好きだったのはこの一皿、スモークしたアルバコア・ツナ(白マグロ)、ハーブで和えたポテト添え。 窓の外の夕焼けを眺めながらの優雅なディナー。まるで夢のようなひとときでした。お腹いっぱい、胸いっぱいで部屋に戻り、暖炉に火をつけて、静かな夜を過ごしたのでした。 4月21日 (木) 朝、起きると、コテージのドアの前にはコーヒー・紅茶と手づくりマフィンが届けられていました。すぐ朝食に行きたかったのでマフィンはお昼用に持って帰る事にしました。 朝食のメニューも地元のナチュラルな食材がふんだんに。私が食べたのは、カリカリに焼いたジャガイモのガレットの上にソテーしたトマトと目玉焼きとスモークサーモンが乗ったこの一皿。 朝食でお腹が苦しくなったので、敷地内をすこしお散歩。裏庭を下って行くと、静かな港のそばの海岸に出ました。 きのう出会った羊たちも、朝食の時間です。農園の管理人のおばさんが寄ってくると、子羊たちは急に大騒ぎを始めました。手にミルクのビンを持っているのを知っていたのです。「やってみる?」という言葉に私は大興奮!ビンの注ぎ口を子羊の口に近づけてやると、子羊はすごい勢いでミルクをグビグビと飲み干していました。 子羊たちとの別れを惜しみながら、私たちは早めに宿を後にする事にしました。帰りのフェリーは午後3時、ターミナルには2時半までに行かなければならないので、島をゆっくり観光する時間があまりなかったのです。 ソルトスプリング・アイランドには、この島に移り住んできたアーティスト達のスタジオやお店がいくつもあって、スタジオめぐりのツアーもある程です。残念ながら、前もって調べていたラベンダーガーデンやオーガニックのワイナリーは5月からの営業という事でしたが、地図をたよりに面白そうなお店をいくつか訪れてみました。 島の南にあるオーガニックのカフェ。洋服と雑貨のお店が併設されていて、そのお店の人が手づくりしたブルーのガラスビーズのネックレスを購入。 ソルトスプリング・アイランドで最も有名(?)なチーズ屋さん。ここのチーズはバンクーバーやウィスラーのスーパーでも時々見かけます。森の中の細い道を入っていくと突然お店がありました。お店の建物の裏には何頭かのヤギがいましたが、人の気配がない…。 結局お店の人は誰もいませんでしたが、いちおうドアも開いていて営業はしているらしい(笑)。ここの名物はオーガニックのハーブや食用花を使ったゴートチーズ(ヤギのミルクで作ったチーズ)。実は夫も私もゴートチーズはもともと苦手なので、買わずに出てきてしまいました。可愛いお店なので、ただ行ってみたかったんです。 出発のフェリーまでの時間も徐々に迫ってきたお昼ごろ。ところが、夫は突然「山に登ってみようよ!」と言い出しました。ソルトスプリング・アイランド随一の山、マウント・マックスウェル(Mt. Maxwell、標高595m)の展望台へは、ガイドマップによると上まで車で登れるらしいのですが、本当に大丈夫なのかしら…? 最初は舗装されていた道路が、どんどんゴツゴツの山道に変わって来ます。不安はいっそう募るばかり…。「こんなところ入って、ちゃんと引き返せるんでしょうね!?」なんて言いながら、車は深い山の中へと分け入って行きました。途中、道端の沼地で黄色い水芭蕉に似た花を発見。 ハラハラしながらも、何とか無事に山頂の展望台に到着。私たちの他にも、一組の老夫婦が来ていました。何があるのかな?と老夫婦の後を付いて丘を登ってみると…! ものすごい絶景!おもわず「うわーっ!!」と叫びました。はるか眼下にひろがる、ソルトスプリング・アイランドののどかな風景と、どこまでも遠く続いているガルフ諸島の複雑な海岸線…。 危険を冒してまで登った甲斐がありました。興奮覚めやらぬまま、山を下りたらもう午後1時半。「急がなきゃ!」再びガンジスの町へと車を走らせました。 ガンジスの町にも、可愛らしいお店や建物がいっぱい。これは陶芸のスタジオかな?鮮やかな黄色い壁がきれい。 ソルトスプリング・アイランドの天然素材を使ったセッケン屋さん。ラベンダーのソープやバスソルトなど、お店じゅういい香り。 この後、町のスーパーやリカーストアで地元産のチーズやワインを買って、急ぎ足でフェリーターミナルへと向かいました。帰りはガンジスの近くにあるロングハーバーのターミナルから、乗り換えなしでバンクーバーのTsawwassenへ向かうフェリー(所要約3時間)に乗りました。時間がなくてランチを抜いてしまったので、フェリーに乗ってから、朝食べずに取っておいたマフィンを食べました。島で撮ったたくさんの美しい写真を眺めて、子羊たちの話なんかをしながら…。 たった1泊だったけど、最初から最後までホントにロマンティックな旅でした。ちょうど結婚1周年目のハネムーンって感じかな?記念日の旅行にふさわしい、素敵な思い出ができました。 ジャンル別一覧
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